妄想小説Walk第17話
「まゆみさん、大事な話があるんだ」
突然、有岡くんにそう言われて呼び出された。
「話って何・・・?」
私の問いに真面目な顔で私を見つめる有岡くん。
何だかドキドキしちゃう・・・。
「まゆみさん・・・」
口を開いた有岡くんが次に言った言葉は
「いのちゃんのこと好きなんでしょ?」
だった。
「え?何でそうなる?」
ただただ戸惑う私。
そんな私に有岡くんはとても優しい顔で言う。
「隠さなくても大丈夫だよ。俺にはわかる。言ったよね?俺、本当にまゆみさんの力になりたいって思ってるからさ。」
「いや、あの、有岡くん何もわかってないって。」
まさかの展開過ぎてパニくるわ。
「みなまで言うな。俺にまかせて!」
「いや!まかせるわけには!」
「いのちゃんと付き合えばいいじゃん」
「もう何でそんなこと言うの!?私が好きなのはありおかく・・・」
”私が好きなのは有岡くん”
そうはっきり口に出した自分の声で目が覚めた。
マジか・・・・。
夢に見るほど気にしてるんだ私。
しかも今更・・・
やっぱり有岡くんにちゃんと確認しよう。
彼女がいるってはっきり言ってくれれば諦められるかもしれない。
でも、いないって言われたら?
彼女がいなかったとしても、伊野尾さんの事を推されてる私には可能性が薄いだろうし・・・
・・・うーん・・・・・
どちらにせよ、だな・・・
あ、やば。遅刻しちゃう!
私は慌ててベットから飛び出した。