妄想小説Walk第19話

仕事が終わった私は有岡くんにLINEしてみることにした。

有岡くんの具合はどうかな?
少しでも良くなってるといいんだけど・・・。

 

 

”おつかれ。具合はどう?欲しいものがあったら届けるよ!しんどかったら返事しなくても大丈夫だからね”

 

 

 

 

 

しばらくして返信が。

 

 

”まゆみさんが買ってくれたもの食べてだいぶ良くなったよ!明日は出勤出来ると思う!ありがとね!”

 

そっか。
良くなったのか。
よかった♪
食べれたんなら大丈夫だよね。

 

”よかった! ゆっくり休んでね。お大事に! ”
”ありがとう。明日は病院に行ってから出勤します!”
”はーい!無理しないようにね! ”

 

LINEでやりとり出来るぐらい元気なら大丈夫かな?
フラフラしてた時はどうしようかと思ったけど、一日寝てだいぶ良くなったんなら大したことないよね?
良かった良かった♪

 

・・・そういえば。
バタバタしてて忘れてたけど、私、初めて有岡くんの家に行ったんだ・・・!

 

ヤバい。
何かやばい。
何がどうヤバいんだかって思うけどヤバすぎだよ・・・

 

 

有岡くんの具合がよくなったみたいで安心したせいか、私はただただ一人で動揺していたのだった。

 

 

 

 

 

翌日。
私はいつものように出勤。
有岡くんは・・・まだ来てない。

そりゃそうか。

早く元気な姿を見て安心したいけど、病院に行くって言ってたし出勤は午後になるかな。
切り替えて仕事しなくちゃ。

そんなことを考えていたら。
スマホからLINEの着信音が聞こえた。
誰だろう?と思って画面を開くと有岡くんからだった。

 

”病院に行ったらインフルエンザだって言われたよ・・・。しばらく家から出ちゃダメだって。出勤出来るの来週になっちゃうよ。ごめんね。まゆみさんも気を付けて”

 

え。インフルだったのか・・・
大丈夫なのかな?

 

”え、大丈夫なの?体辛くない?無理しちゃだめだよ。ゆっくり休んでね。何か欲しいものがあったら届けるから遠慮せず言ってね!お大事に”
”ありがとう。もう体は元気だから大丈夫だよ。家から出れないし、ゆっくりゲームでもしとくよ(笑) ”

何か大丈夫そうだな。
でも、そっか。しばらく会えないのか。
寂しいな。

 

”ゲーム出来るなら大丈夫か(笑) お大事に! ”

 

 

「まゆみさん、聞いた?」

私が有岡くんにそう返信したタイミングで髙木くんに声をかけられた。

「何を?」
「有岡インフルだって」

髙木くんはいつだってタイミングがいい(笑)

「うん、聞いた。出勤は来週になるんだってね」
「らしいね。寂しいでしょ?」

髙木くんはいたずらっ子のような目で笑う。

「え・・・うん、そりゃあね。でもしょうがないじゃないですか。ウイルスには勝てませんよ・・・」
「看病してあげなよ ・・・ってダメか(笑) インフルだ(笑) うつるや(笑) 」
「うん。ねぇ。楽しんでない?」
「楽しんでる(笑) 」
「やっぱり(笑) 」

全くもう(笑)

「毎日様子見に行けば?」
「それは迷惑でしょ。てか彼女とかいて遭遇しちゃっても困るし・・・」
「え?まだ彼女いるか聞いてねーの!?」

あ。やべ。バレた。

「なかなか聞くタイミングがわからなくてさっ。そ、そのうち聞くから!聞けそうなタイミングで聞くから!」
「・・・ったく。しょうがねーやつだな。ちゃんと聞けよ?」
「は、はい・・・」

 

 

 

 

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