妄想小説Walk第43話

「よーいスタート!」

まずは女性陣から。
3人とも真剣に金魚を追いかける。
意外とみんなこういうのを真面目にやるタイプのようだ。

 

真剣に金魚を追いかけていたら

「まゆみさんいけ!!・・・ああ・・・おしい!!!」

と有岡くんは大騒ぎ(笑)
可愛いったらありゃしない。

 

知念さんはともさんの横にちょこんと座って何やらアドバイスをしている模様。

伊野尾さんは時々「あ・・・・!」と声を漏らしながらもあやかさんを見守ってる。

 

それぞれの応援の仕方、形があって何だか微笑ましい。
私たちも期待に応えようと必死だ(笑)

 

 

 

 

「はい、しゅーりょー!!!」

1分が経ち、有岡くんがそう叫ぶ。

結果はともさん、5匹、あやかさん、4匹、私、3匹だった。

 

 

「やったね!ともちゃん!」

知念さんは満面の笑みでそう言い、ともさんとハイタッチ。

 

「・・・何やってんだよ・・・」
「ごめん慧ちゃん!私の分もすくって!」
「・・・」

あやかさんの言葉に返答はしないものの、伊野尾さんの表情は穏やかだ。

 

「ごめん!本当ごめん!」

私はすぐさま有岡くんにお詫び。
まさかの最下位とか、申し訳なさすぎる・・・

「大丈夫!ここから挽回すればいいんだよ!」

有岡くんの力強いお言葉。
ありがとう。
大好きです。

 

 

「よぉし!」

有岡くんは気合を入れると腕まくりをして腕をぐるぐる回しながら歩く。
それを見た伊野尾さんと知念さんは有岡くんをはさむ形でスタンバイ。
そして、3人がポイを手にしたのを見たともさんが

「よーい スタート!」

と掛け声をかけ、金魚すくい男性の部が始まった。

最初は「あ!」とか「やべ!」とか言いながら楽しそうにすくっていた3人だったが、伊野尾さんが有岡くんの邪魔をしようとちょっかいをかけ始めた所からわちゃわちゃし始めた。

いつの間にか2対1の構図が出来上がっていて、ほぼ面識のないはずの伊野尾さんと知念さんが協力して有岡くんの邪魔をしている(笑)
有岡くんも「やめろ!」と言いながらもすごく楽しそうだ。

その姿が本当に微笑ましくて、私たち3人も応援しつつもずっと笑っていた。

 

「はい!終了ー!」

男性の部の結果は、有岡くん4匹、知念さん3匹、伊野尾さん0匹(笑)
有岡くんにちょっかいをかけるのに夢中になり過ぎた伊野尾さんは結局一匹もすくえていなかった。

 

「もう!慧ちゃん何やってんの?」
「ごめん」

伊野尾さん、謝るしかない(笑)

 

「やった!知念くん!私たち1位だよ!」

嬉しそうなともさん。

「うん!ともちゃんが僕の為に頑張ってくれたおかげだね♪ ありがとう♪ 」
「うん♪♪♪」

割と特殊だと思うけど、この2人もいい感じ♪

 

「あーあと1匹か・・・惜しかったなー」

ちょっと悔しそうな有岡くん。

「惜しかったねー!でもあれだけ妨害されたのにたくさん取れてすごいよ!」

私は全力でフォロー。

「そう?でもやっぱ悔しいなー」

そっか。悔しいか。
そうだよね。
でもさ。

「・・・カッコよかったよ?」
「カッコよかった?」

食い気味の有岡くん。

「うん」
「本当?」
「本当!」
「そっか・・・」

有岡くん、嬉しそう(笑)
「カッコイイ」って言われると本当喜ぶよね(笑)

 

 

「あ!射的!射的やりたい!」

視線の先に射的を見つけた有岡くん。
本当、子供みたい(笑)

そっか(笑)
次は射的なのね(笑)
了解です(笑)

 

 

 

 

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